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クライアントへの説明責任について考えたこと

お正月も休まず営業します!
思い出すと、去年も元旦から仕事をしていました。10台規模の LAN が不通になった。ファイルサーバのデータ復旧など。今年も、お正月は休まず営業します。お困りの際はお声掛けください。



先日、とあるデータ復旧の案件で深く考えたことです。
「他社さんで復元できなかったデータがあり、その残りの復元をお願いしたい」ということでご依頼を受けました。なお、電話の段階ではなぜ復元できないデータがあるのか、その理由をお客様は把握していませんでした。

対面で初期診断を行いますが、先頭から数百 MB 分の領域で記録が「00」になっており、そこから 1GB程度の記録は残っていました。この記録が「00」になっている部分は、記録がない(あくまでもゼロ)ため、データに復元することはできません。

ちなみに、購入時のハードディスクやメモリの状態は、記録がすべて「00」になっています。それと同じ状態です。まさに数百 MB 分が空白になってしまった故障と言えるでしょう。なお、データを削除しても「00」にはなりません。記録としては残っているため、削除してもデータに復元ができます。なお、故障メディアは数週間しか使っていない USB メモリです。

そして「00」の終わりから 1GB程度の記録は残っていましたので、お客様の希望されるデータのヘッダをカウントしたところ、他社さんで復元できたデータ件数と一致しました。

それ以上のヘッダがないということは、つまり残りのデータは「00」の部分にあったということです。

もしヘッダの数が復元できたデータの数よりも多ければ、(上書き保存など変更前の古いデータの可能性もありますが)、もしかすると復元できていないデータかもしれません。しかし、完全に一致するということは、復元できるデータは100%復元できたということです。

そして、この根拠をお客様は知らなかったために、わざわざ当社までお越しいただくという結果になりました。ここは他社さんで説明できていればと思いましたし、当社も説明には細心の注意を払う必要があると思いました。

ただし、難しいケースがあるのも事実です。たとえば救出率は低いものの「必要最低限は復元できてるからよかった、ありがとう」というケースがあります。完全に復旧できないケースは細かく説明したとしても、結果として、良かった、ありがとうとハッピーエンドで終わる場合は「バックアップの方法を教えて」など、今後の質問や話題で終わるためです。きっと他社さんでハッピーエンドの話題で終わったため、後から他のデータは何とかならないのかな?とお客様は思ったのでしょう。

「必要最低限は復元できてるからよかった、ありがとう」というケースでも、復元できなかったデータの根拠については、きちんと理解していただけるような説明をしないとと深く考えた出来事でした。



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斎藤 実

Author:斎藤 実

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